当院でのがん治療と『抗がん剤治療』について

お問い合わせの多い、抗がん剤治療についてまとめてみました。

検討されているご家族さまの参考になれば幸いです。

腫瘍の治療法には主に①外科療法②放射線療法③化学療法があります。また補助療法として「サプリメント」や「漢方薬」を使用する場合もございます。

・「外科手術」については、特別な医療器機が必要な場合や骨切除を伴うもの、輸血が予想される手術などはお受けできないことがございます。その場合には専門施設をご紹介いたします

・「放射線療法」は大学病院や専門施設のみで実施可能な治療になります。複数回の全身麻酔と費用がネックにはなります。ただし放射線治療が奏効する腫瘍もございます。また侵襲性の強い外科手術より優位性がある場合もございます。こちらの治療につきましては専門施設をご紹介可能です

・「化学療法」はいわゆる抗がん剤治療です。

抗がん剤と聞くと、特別副作用が強そうなイメージがあるかもしれません。一昔前は「抗がん剤で副作用がでるのは当たり前、しょうがない」時代もありましたが、今は副作用がでないようにがきちんと対策をし副作用を抑えながら実施する時代に変わりました。

リンパ腫、白血病などは抗がん剤治療効果が大変期待できる腫瘍です。当院でもリンパ腫の抗がん剤治療で2年以上頑張っている猫さんもいらっしゃいます。

当院における治療方針

敵(がん細胞)は手強い相手なので以下のアプローチで治療を考えています。

:まず(がんの種類と性格)を知り、2:規模(大きさ、転移の有無)を調べ、3:患者さんの状態(基礎疾患の有無や年齢)を把握したうえで、

4戦略(使う抗がん剤の種類と頻度目的)を立てています

 治療目的についても「駆逐(完全勝利)」を目指すのか「増殖STOP」をねらっていくのか、または「対症療法」でつなぎ止めるのか。

投与方法も注射や点滴、飲み薬など同じ病名でも様々です。

 体力低下が著しい場合や高度貧血が生じている場合、消化器症状や食欲不振が続いている場合には実施しない方が良い場合もございます。

以上の戦略を練るため、血液検査、レントゲン検査、細胞診や組織診断、時にCTMRIを実施することになります

(※当院ではCT/MRIは実施できませんので、精度の高い検査のできる検査機関をご紹介しています)

抗がん剤治療を実施している患者様で当院で一番多いのは「リンパ腫」です。特に近年「猫のリンパ腫」が多い傾向にあります

その他、肥満細胞腫、乳腺癌、軟部組織肉腫、肛門嚢アポクリン腺癌などが多いです。

※ 下の写真にあるのは当院で使用している抗がん剤の一部です。

ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、サイクロフォスファミド、クロラムブシル、ロムスチン(CCNU)、イマチニブ、トセラニブ、ブレオマイシン、シトシンアラビノシドなどを中心に使用しています

「セカンドオピニオン外来」を実施しています。

「がん」と診断され相談したい、抗がん剤治療の選択肢を知りたいなど、ご家族様の為に一般外来とは別枠でご相談内容を伺っています

完全予約制になりますので事前にお電話いただければと思います

当院では「日本獣医がん学会腫瘍科認定医(Ⅱ)による腫瘍診断・治療を行っております。がんを患っている患者さまを微力ながらサポートできれば幸いです